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2006年1月22日 - 2006年1月28日

2006年1月25日 (水)

二つのキリスト教、いくつものキリスト教

わたしは、阪神間にあるとあるキリスト教系の女子大学で「キリスト教学」を講義を非常勤でしています。「キリスト教学」の講義は新約聖書、旧約聖 書、キリスト教史と何種類か用意されているのですが、どれも必修科目です(学生はそのうちのいくつかを卒業までに必ず取らなければなりません)。

わたしの担当は日本キリスト教史なのです。最初の何年間かは明治期のキリスト教史の話をしていたのですが、数年前からは沖縄のキリスト教史を戦後を 中心に講義しています。学生には、「沖縄のキリスト教史が学べるのは日本でここだけで、日本でここだけということは世界でここだけということです」といっ ています。

実は、明日、その後期の定期試験があります。この大学は相対的に真面目に学問に取り組む学生が多いのですが、キリスト教に対する考え方は様々です。 中には大学に入学するまでこの大学がキリスト教主義の大学だと知らなかった学生もいるようです。それだから、そんな学生から学ぶことは大きいのです。それ で、わたしは毎学期講義を始める前に、宗教やキリスト教についてどういうイメージを抱いていて、どんなモノだと考えているのか聞くことにしています。そし て、それを予め踏まえた上で講義を始めます。

学生のタイプは主として二つに分かれます。小さい頃からキリスト教主義の学校で育ってきたり、子どもの時から教会学校に通っている学生は無条件で、 何の疑問も感じないでキリスト教を信じています。また、キリスト教についての予備知識がほとんど無い学生はだいたいにおいてキリスト教のみならず、宗教に 対して懐疑的であったり、嫌悪感を持っていたりします。

必修の講義で、つまり、それを必ず取らなければ卒業できない講義で、キリスト教を論じるときに、二つの全く正反対で分裂した期待と警戒感を前に、毎学期講義を始めています。どうやって、相反する欲求を持った学生に訴えかける講義をするのか。

そのひとつの答えとして、講義に先立って学生には次のように言うことにしています。「キリスト教を信仰しているひとはキリスト教に対して疑いを持つ ように、キリスト教を信じないひとは信じることはできなくても、キリスト教を理解するようにこの講義を聞いてください」と。そして、「大切なのはキリスト 教(神)を信じることではなくて、講義に登場する人びとがそのような信仰を持っているかを見極めることです」とも言います。

そして、どのような信仰を持っているかが重要であるというのは、わたしがキリスト教史の研究を続けていて強く感じていることでもあります。わたし も、生まれて初めて教会に通い始めたとき(今から、約20年前、2代台の前半)、キリスト教のことを半ば盲目的に信じていました。

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2006年1月22日 (日)

米軍占領下沖縄のキリスト教史研究をやっています。

わたしは、仕事で年に数回、ひと月程度沖縄を訪れています。
しかし、わたしより頻繁に沖縄に行っている人は、きっとたくさんいることでしょう。

わたしは、沖縄のことを研究している研究者です。
しかし、わたしよりも沖縄に詳しい人は、研究者に限らず、きっとたくさんたくさんいることでしょう。

そして、わたしの研究の主題は、今のところ「戦後、米軍占領下沖縄のキリスト教史」です。
沖縄に移住する人や、足繁く通っているリピーター、沖縄のことなら何でも知っている(と思っている)本土の日本人はたくさんいるでしょう。
沖縄の宗教や政治、歴史を研究している本土の日本人もたくさんいます。
沖縄のキリスト教の研究をしている人はあまりいません。

なぜこんなにも沖縄キリスト教史の研究をする人が少ないのか。
それは、それが研究するに値しないからではありません。
そして、研究する材料が少なすぎるからでもありません。

わたしは、沖縄キリスト教史の研究を本格的研究をはじめてからの8年間で、
ほんとうに多くのことを沖縄のキリスト教から学びました。
そして、沖縄のキリスト教から学ぶことを通して、自分とは何者かについて常に再考を迫られ続けています。

自分が信仰しているキリスト教(わたしはとあるプロテスタント教会の正式メンバー(現住倍餐会員)ですが、もう別帳にうつされているかも)とは何か。

日本という国家と日本人、米国という国家と米国人という者がどんな者であるのか。

このblogで、自分の研究のこれまでの成果やこれからの成果をご覧のみなさんに見て頂きたいと思います。
また、フィールドワークや文献調査の方法について情報交換ができればと考えています。

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