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2012年12月16日 - 2012年12月22日

2012年12月19日 (水)

新しい研究会設立の抱負〜「東アジアキリスト教交流史研究会」の設立趣意書〜

このたび、有志とはかり、「東アジアキリスト教交流史研究会」を設立することになしました。この研究会の目的と設立の抱負を以下に掲載します。ご関心のある方の、一人でも多くの参加をお願いします。また、お知り合いの方々にご紹介いただければ幸いです。

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東アジアキリスト教交流史研究会設立趣意書

201212

 

 アジアの一隅に生まれ、ヨーロッパを経て世界宗教となったキリスト教は、最後のフロンティアである東アジアの国々に伝えられました。この地域に生きるわたしたちは、キリスト教史研究の新たなフロンティアを拓くべく、東アジアキリスト教交流史研究会の設立し、ここにみなさんのご参加を呼びかけたいと思います。

 東アジア地域には近代以前にも、何度かキリスト教伝来の契機がありました。そして、19世紀には、東アジア地域にプロテスタントの伝道活動も本格的に開始されました。この地域における国民国家の形成期であるこの時代、欧米列強による帝国主義的な東アジア門戸開放の衝撃とともにもたらされたキリスト教は、近代化の原動力ともなりました。

 その後、日本による朝鮮半島や大陸への帝国主義的進出が開始されました。こうした事実に着目し、日本のキリスト教が現地の教会や地域社会への伝道を通して、国家を超えて、侵略や植民地支配にどう関わってきたかについての研究がなされるようになりました。

 また、近年では、東アジア各地域のキリスト教史に取り組む研究者も多くなっています。この研究の広がりと深まりは、単一の国家や地域内での教会形成や伝道の枠を越えて交流する信徒や伝道者の存在を浮き彫りにしてきました。このような研究者の問題意識は、東アジア地域のキリスト教を取りまく今日的な問題群に刺激を受けたものでもあります。その今日的問題とは、植民地主義の残滓やグローバリズムの弊害、非キリスト教諸国の台頭とキリスト教諸国との摩擦などです。

 これらをふまえた上で、同じ儒教文化圏にあり、仏教や在来の伝統宗教の広がりという共通の宗教基盤を持つ東アジア地域でのキリスト教を、国家の枠を超えて交流史的視点から捉え直すことを目的にして、「東アジアキリスト教交流史研究会」の構想が生まれました。

 「キリスト教交流史」とは、第一に、東アジア諸国家・諸地域での信仰共同体の形成や信徒・伝道者の交流の歴史的探究を指します。従来から研究の蓄積がある教派・教団史を歴史の縦軸とすると、交流史では、それに加えて、一つの地域でのさまざまな集団・勢力を横断的に分析し、自律的な地域形成のなかでのキリスト教の働きや役割に注目します。また、移民や植民など、地域を起点として国家を超えて交流する信徒や伝道者の動態に関心をもち、そのような交流を経験して変化するそれぞれの国家・地域でのキリスト教を研究の対象とする研究も、キリスト教交流史の研究対象になりうるでしょう。

 また、このような地域でのキリスト教の交流史の実態と特徴を明らかにするためには、歴史学や思想史、民俗学や文化人類学、社会学、政治学などの手法も採りいれながらそれぞれに適合的な方法論を構築しなければなりません。キリスト教交流史の第二の含意は、こうした隣接諸科学との学的交流や調査・研究の方法論の受容と方法論の構築です。

 本研究会では、こうした試みを実現するために、キリスト教史学会だけではなく、宗教を対象とする学会の横断的な「交流」を目ざしています。「日韓キリスト教史研究会」など伝統ある学会・研究会の研究資産を継承し、対象地域での同様の学会・研究会とも積極的に意見を交換し、ともに研究を深化させればと考えています。これが、キリスト教交流史研究の第三の意義です。

 以上、東アジアキリスト教交流史の理念と志に共鳴する、柔軟で、グローバルな視点を持った研究者、大学院生・学生、信徒、教職者諸氏の積極的な参加を呼びかけます。

(「呼びかけ人」は、省略しました。)

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また、来たる2013年1月25日、26日に神戸学生青年センターで第1回のワークショップを開催します。詳細については、[crheas@gmail.com](「@」は、半角になおして下さい)まで、御一報下さい。

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